大類氏の家紋
- 『大類一族の系譜』によれば(1.〜5.)、大類氏の具体的な家紋の使用例には次の諸種がある。
1.『三つ柏』 『丸に三つ柏』 『蔓柏』
- 柏紋の大類氏によれば、秋田県平鹿郡増田町菅生の開祖として大類隼人(天正年)の名がある(大類強氏)。柏紋は比較的使用例の多い家紋であり、秋田、山形、栃木、埼玉等に分布している。
2.『丸に片喰』『丸に庄内片喰』
- 山形県の大類氏に多くみられる家紋の一つである。
- 「山形県尾花沢市大字名木沢に大類氏多し」(大類芳邦氏)。この氏が丸に片喰紋を用いている。
3.『剣片喰』 『丸に剣片喰』 『上り藤』 『下り藤』 『丸に下り藤』
- これらの藤紋は茨城、神奈川、群馬各県に分布がみられる。
4.『竹輪笹に釘抜』
- 埼玉、栃木県の大類氏二家のみに使用例がみられる。
5.『丸に蔦』『頭合わせ三つ五三桐丸』『丸に梅鉢』 『巴の丸字』
6.『丸に笹竜胆』
- 上野国(群馬県)大類の地より起こる一族は、武蔵七党の一つ児玉党の末裔と伝えられているが、始祖大類五郎左衛門尉行義の祖父児玉行重が、桓武平氏の流れを引く秩父重綱(畠山重忠の祖父)の養子となったことから、平姓大類氏の子孫ともいわれている。
- 県内でこの姓の多い地域は栗山地区(現:栃木県日光市)である。同地に住む大類喜太郎氏宅も、前述した大類五郎左衛門尉行義の流れを引く一家である。喜太郎家は現在、同地で観光ホテル亀屋(現:桓武平氏ゆかりの宿 揚羽~AGEHA~)を営んでいるが、初代亀屋貞正は江戸中期の人で、貞正から数えて十代目が喜太郎氏。家紋は秩父氏の紋を今日に伝え『丸に笹竜胆』を使用している。
『栃木の苗字と家紋』
7.『抱き竹笹に釘抜』
- 栗山地区を先祖の出身地と伝えている、宇都宮市宝木本町の大類正一郎氏宅では『抱き竹笹に釘抜』を家紋としている。
『栃木の苗字と家紋』
- 筆者家の家紋と同じである。
- この紋は『竹輪笹に釘抜』のバリエーションと考えられる。
8.『丸に木瓜』
- 筆者家の裏紋である。